ガン・クローン病・潰瘍性大腸炎など難治とされる慢性的疾患の多くは、東洋医学で言うところの「上実下虚」の体質になっています。
これは、上半身の気血の流れが滞って熱や気がうっ滞し、下半身が弱っている状態を指します。
頭が熱っぽかったり、頭痛がしたり、肩こりがひどかったり、目が充血したりドライアイになったり、口内炎が出来たり、中耳炎になったり、とにかく上半身に熱がこもっているような状態です。
逆に、下半身が弱るため、腰や膝が痛くなったり、足先が冷えたりします。
このアンバランスな状態では、免疫機能も低下しやすく、内臓の働きもかんばしくありません。
要は、処理能力が低下するため、老廃物の処理が滞りやすくなり、毒素が蓄積するため、体内浄化のために炎症を起こしたり皮膚症状を起こすようになります。
消化器系で炎症が起こるのがクローン病などのメカニズムであり、毒素を一か所に溜めてフィルターを作ることで全身に毒素が回らないようにするのがガンのメカニズムだと言えます。
こうした場合の特徴として、上に上に気が突き上げている「気逆」という現象が生じています。
主に、上に上に突き上げる症状、例えば、喘息・花粉症・喉の詰まり感(ヒステリー球、梅核気)・逆流性食道炎などがその代表です。
本来なら、突き上げないように抑制されバランスをとっているのですが、ストレスや緊張によって気が高ぶる、あるいは内臓機能が低下したり老廃物や余剰水分をため込み過ぎると、気が突き上げられ老廃物を排泄すべく上に傾く症状が出てきます。
主に「肝」の働きが高ぶると気の上逆を生みますし、「脾」「胃」「腎」の状態が悪くなると拍車をかけます。
検査して異常が見つからないのに喉の詰まり感が生じるのは、気の停滞によるもので、「梅核気」と呼ばれます。
気を引き下げ、体内をクリーンに浄化することで、こうした症状は治まっていきます。